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特別展「中江藤樹と川田雄琴 ~藤樹学振興と川田家~」を開催しています。

 現在大洲市立博物館では、「中江藤樹と川田雄琴~藤樹学振興と川田家~」をテーマに特別展を開催しています。
 江戸時代、各大名家では儒学者を江戸藩邸に招いて講義を受けるほか、家臣として召し抱えるなどして藩の教学推進を図りました。
 大洲藩では、江戸時代前期、陽明学者中江藤樹に学ぶ家臣が多く出ましたが、江戸時代中期になると崎門学(きもんがく)派(山崎闇斎が提唱した学問)三宅尚斎(みやけしょうさい)の弟子石王塞軒(いしおうそくけん)を大洲へ招くなど、藤樹学の流れは衰退していくこととなりました。

 そうした流れの中、陽明学者三輪執斎(みわしっさい)に傾倒した5代藩主加藤泰温は、広く家臣に陽明学を学ばせるため、享保17年(1732)執斎の高弟であった川田雄琴を藩の儒官(公務で儒学を教える人)に迎えました。それ以降、川田家は寛政9年(1797)の役替えになるまでの約65年間、4代にわたり陽明学を教えました。
 当特別展では、中江藤樹を慕い、藩内において藤樹学の回帰を図ろうとした川田雄琴を中心に、歴代藩の儒官を努めた川田家や大洲藩の教学の変化について紹介しています。

【会 期】令和6年1月14日(日)まで
【時 間】9時~17時
【休館日】毎週月曜日
     ※祝日と重なる場合は翌平日
【会 場】博物館4階展示室

主な展示資料

谷文晁筆「中江藤樹画像」
谷文晁筆「中江藤樹画像」
大洲5代藩主加藤泰温画像
大洲5代藩主加藤泰温画像
孔子木像(大洲市指定有形文化財)
孔子木像(大洲市指定有形文化財)
王陽明画像(大洲市指定有形文化財)
王陽明画像(大洲市指定有形文化財)
川田雄琴筆「心字并釈」
川田雄琴筆「心字并釈」