
新年を迎え3学期が始まって最初の土曜日に、第7回自然科学教室が開催されました。今年度最後の教室となります。奇しくも今回は東予地域の河川が学習の舞台となりました。大洲では前日までの積雪に実施が心配されていましたが、この日、西条・四国中央市の天気は晴れ。最後を飾るにふさわしい天気の中での学習会となりました。参加児童は13名、指導者8名、合計21名でした。
美しい雪景色の大洲・内子・中山を過ぎ、犬寄トンネルを抜けると、そこからは上天気。まず西条市の加茂川で野鳥観察を行いました。一人1台の双眼鏡を持ち、加茂川河口に棲息する野鳥の姿を追いました。肱川とは違ってものすごく大きな河口が広がる加茂川。堤防の陰からそっとのぞくと、そこにはビックリするほどたくさんの鳥たちがいました。マガモ、カルガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、コガモ、カンムリカイツブリ、ミサゴ、オオセグロカモメ、カワウ、イソシギ、ダイサギ、アオサギ、土手の反対側には、ヒヨドリ、メジロ、スズメなどたくさんの種類を熱心に時間いっぱい観察できました。
続いて、四国中央市の関川で地質・岩石の学習をしました。バスでの移動中にも中央構造線について学習してきましたが、東赤石山から中央構造線をまたいで流れてくる関川は、いろいろな種類の珍しい岩石が見られるところとして全国的にも有名なのだそうです。この関川河原できれいな色の珍しい石を採集しました。一番のお目当ては、ざくろ石角閃岩。ざくろ石は1月の誕生石でもあるガーネットです。みんなハンマーで叩いてざくろ石を取り出すことに夢中になっていました。これ以外にも、緑色の緑色片岩、真っ白の石英片岩、ピンク色の紅簾石石英片岩、黒に白い粒の入った曹長石角閃岩、外は茶色でも割ってみると濃い緑色のダンかんらん岩など、宝石のような石がたくさんありました。興味ある児童は、袋一杯採集して帰っていました。
最後に、蕪崎海岸で砂鉄を採集しました。東赤石山にある変成岩に含まれている磁鉄鉱の成分が、川や海の作用によって集積されたということです。地面に磁石を付けるとたくさんの砂鉄がくっつくことに驚きと喜びを感じている子どもたちでした。
楽しい学習会が終わり、博物館に戻ってきた児童は、閉講式に臨みました。今年度の登録児童は50名でしたが、そのうち3名が7回すべて参加した皆勤賞、6名が精勤賞でした。今年度の学習経験がきっかけとなり、自然科学への興味関心が深まってくれたならこんなにうれしいことはありません。来年度もたくさんの児童が参加し、笑顔で自然科学に触れてもらえたらと思います。一年間、お疲れさまでした。