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第1回 自然科学教室(博物館~如法寺)

 令和7年度の自然科学教室が始まりました。

 第1回目は、6月21日(土)。まず、開講式を行いました。今年度は、児童55名の登録があり、17名の教員・元教員が指導にあたります。そして今回の参加者は41名。近年では最高の参加者数です。まず博物館長から「大洲や愛媛の自然に興味を持ち、大切にしようという気持ちを育ててください。」、続いて運営委員長からは、映像をとおして自然の美しさや素晴らしさとともに活動での注意点等の話がありました。

 早速、今日の活動開始です。今回は、博物館から如法寺(にょほうじ)を目指すルートで観察を行います。ここ数年は第1回の教室は雨のために屋内学習を余儀なくされていましたから、今回のようにいい天気に恵まれ、最高の出だしです。

 出発前に双眼鏡・単眼鏡を配付され、取扱い方を学んで、出発です。まず、商店街沿いの駐車場でツバメを観察しました。ツバメとコシアカツバメの巣がありました。道路沿いや肱川の河川敷には、様々な野草が見られました。タチアオイ、ドクダミ、クチナシ、ポンポンアザミ、マルバマンネングサ、ネジバナなど。また、木陰を提供してくれる大きな木、エノキもあります。この木にはヤドリギがつくそうです。河川敷で耳を澄ますと、「ギョギョシ、ギョギョシ」とせわしなくさえずる鳥が。オオヨシキリです。他には、ヒバリ、ホオジロ、イカルチドリ、ヒヨドリ、トビ、スズメ、カワウ、カルガモなど数種が見られました。

 遊覧道路に入ると、一段と大きな大木が。ケヤキです。根回りが11.5mもあり、大洲市指定天然記念物にもなっています。この道路の露頭で見られる大きな岩盤が緑色岩です。日本列島の地下深くで変成作用を受けた硬い石だそうです。その後もヤマハゼとハゼノキの違いを観察するなど熱心に活動をしていましたので時間が足りなくなり、残念ながら如法寺までは行けず、引き返すことになりました。

 むし暑い日ではありましたが時折川風が吹き、体調を崩した参加者もなく、無事博物館まで戻ってきました。近場ではありましたが、植物・野鳥・岩石に関する学習ができ、充実した一日となりました。