
9月27日(土)、第4回自然科学教室が大洲市平野地区において開催されました。今回は親子活動ということで、参加者は子ども12名、保護者8名、指導者6名の合計26名でした。この事業は、桝山教育振興会の助成事業として行われています。
9時に大洲市立平野小学校に集合し、まずルーペと双眼鏡の取扱い方を学び、早速フィールドワークに出かけました。最初の観察は、平野小学校のシンボルツリー「ダイオウショウ」でした。大きな松ぼっくり、長く3本1組の松葉と、驚くばかりです。続いて群れ飛ぶコシアカツバメ。ツバメより少し大きく、腰のところが赤茶色です。少し行ったところでJR線の土手には、ヒガンバナやツユクサ、マルバツユクサが。マルバツユクサが地中にできる閉鎖花で種子を増やすことには、多くの参加者が「へぇー」と驚いていました。田んぼの用水路にはホタルのえさとなるカワニナやタニシが。そこをショウジョウトンボやシオカラトンボ、オニヤンマやハグロトンボが優雅に舞います。ミズヒキの花の上下の色の違いやヌスビトハギの衣服にひっつく仕組みをルーペで観察したりもしました。
そんなこんなで次の目的地「野田八幡神社」に着いたのは、10時30分でした。のんびり、じっくり自然観察ができるのが、この教室の魅力です。このあたりの地層は、平野運動公園と同じで、今から60万年前ごろに堆積した「五百木層」と呼ばれる泥質片岩で、大体同じ高さであることも知りました。しばらく休憩をしてから、ツクバネガシやアリジゴクなどを観察し、ヤマガラやヒヨドリの声を聴きながら、立派な石段を下りて野田本川沿いの道に出ました。この川には、オオカナダモがたくさん繁殖していました。線路沿いの土手には、ルツボの群生やクズの花などを見ることができました。平野運動公園への登り道では、アオバズクが食べたであろう多数のカブトムシの死がいを発見したり、ハゼとウルシの違いを学んだりして、ようやく12時に運動公園管理事務所に到着。
昼食を食べ、13時に再び出発。公園の木々を観察しながら谷の奥のため池に向かって歩きました。池の周りに以前繁殖していた貴重な植物は、残念ながら見られませんでした。帰りは、鎌田川に沿って渓谷を下りていきました。ササやヤダケについても学びました。谷川沿いに咲く可愛いシュウカイドウや、県道沿いの関所跡を見て、14時40分に小学校に戻りました。
子どもたちはもちろんのこと、保護者も大変熱心に話を聞き、学びの多い一日となりました。